とろみ調整食品

とろみ調整食品の正しい使い方

2020/02/27

こんにちは。フードケアの高橋です。

ご家族の方が退院後に、家でも「とろみ」を使わないといけなくなったけど…

「とろみ調整食品」の正しい使い方がよくわからない…

ということはありませんか?

 

とろみ調整食品を使えば、簡単に飲料をトロッとさせることができるので、

飲み込む力が落ちてしまった方でも安全に飲めるようになります。

 

なんとなく、とろみ調整食品を飲み物に溶かすだけではダマになってしまったり、

「とろみ」の強さが合わなかったりして、ムセてしまう原因にもなってしまいます。

 

今回は、そんなムセ込みを予防するためにも、

・とろみ調整食品の特長

・基本的な「とろみ」のつけ方

などについてお伝えします!

 

最後まで読んで頂ければ、とろみの付け方をバッチリ覚えて頂けるハズです。

是非参考にして頂いて、美味しく・安全に水分補給をして頂ければ幸いです。

 

「とろみ」をつける理由

病気や加齢により、『飲み込む機能』が低下すると、今まで食べていた食事や飲み物が上手く飲み込めなくなってしまうことがあります。

水やお茶といった飲み物のようにサラサラとしたものを飲みやすくするため、とろみ調整食品は使われます。

とろみ調整食品使うことで、水やお茶といった飲み物が、

まとまりやすく 』なります。

ゆっくり入る 』ようになります。

 

※なぜ、飲み物が飲み込みにくいのか

私たちの身体は、「空気の通り道」の気管と「食べ物の通り道」の食道が横並びにあります。

息をしている時は「気管」が開いて、「食道」は閉じる。

食べ物を食べる時は「食道」が開いて、「気管」が閉じる。

どちらか一方しか開かない仕組みになっています。

ただ、飲み込む機能が低下すると、うまく気管が閉じられなくなったり、
うまく食道が開かなくなったりします。

すると、今まで食べられていた・飲めていたものも、飲み込みができなくなってしまいます。

特に飲み物は、まとまりにくく、早く流れ込むので非常に『飲み込みにくい』です。

この飲み込みにくさを改善するために、とろみ調整食品が使われます。

とろみ調整食品は、飲み物を『まとまりやすく』、『ゆっくり入る』ようにしてくれます。

うまくご活用頂くことで、飲み込みやすくすることができます。

 

 

つけすぎ注意:適切な「とろみ」の強さにしましょう

「とろみ」はつければいいというものではありません。

飲む方にあった「とろみ」の強さが重要です。

※使用する前に、専門の医師・歯科医師・管理栄養士・言語聴覚士などにご相談の上、正しくご使用ください。

「とろみ」の強さは主に、下の3段階が使われています。

 

日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013 (とろみ)

■薄いとろみ
■中間のとろみ
■濃いとろみ
薄いとろみ 中間のとろみ 濃いとろみ
スプーンを傾けると すっと流れる とろとろと流れる 傾けてもある程度保たれて 流れにくい
フォークですくうと 間を素早く流れる 間をゆっくり流れる 間から流れ出ない
飲んだ時の感覚 ストローで簡単に飲める ストローで飲むのは抵抗がある 食べるとろみ

 

 

※『とろみ』つけすぎ注意の理由

「とろみ」が強すぎると、ベタツキが強くなってしまいます。

このように、コップに入っているとろみ茶でさえ、コップの淵から落ちてこないことがあります…。

これが身体では、口や喉に張り付きやすくなり、かえって飲み込みにくくなります。

誤嚥(むせ込み)の基になることもあるので、とろみ調整食品を使う量には注意が必要です。

 

基本的な「とろみ」のつけ方

基本的な「とろみ」のつけ方は2種類あります。

1.飲み物に後から『とろみ調整食品』を加える方法。
2.先に乾いたコップの中に『とろみ調整食品』を入れておく方法。

ご自分に適した方法をご活用ください。

ただ、どちらの方法を実践いただくとしても、共通で覚えておいてほしいことがあります。

 

一度「とろみ」をつけた飲み物に『後』から「とろみ調整食品」を加えてはいけない。

 

ただの飲み物とは違って、「とろみ」がついている飲み物には、とろみ調整食品は溶けません!
そのため、ダマができてしまったり、うまく「とろみ」がつかなかったりします。

上手に「とろみ」をつけることがでいなかった場合は、再度はじめからやり直してください。

 

「とろみ」をつける時に用意するもの

・コップやマグカップなど

・スプーン or マドラー

・とろみ調整食品

※(・計量スプーン)

 

ポイント

(1)できるだけ、いつも同じ道具を使うようにする。

いつも同じコップやマグカップを使うことで、飲み物の分量が変わりにくく、とろみ調整食品の量も合わせやすいので、安定した「とろみ」をつけることができます。

 

(2)とろみ調整食品の計量はしっかりと。

とろみ調整食品の量が変わってしまうと、安定した「とろみ」をつけることができません。

決められたグラムに小分けされた「分包タイプの製品」を使用したり、計量スプーンを活用するなどして、とろみ調整食品をしっかりと計って使いましょう。

 

1.飲み物に後から『とろみ調整食品』を加える方法

動画でチェック

 

①決めた量の飲み物をコップの中に入れる

②とろみ調整食品を加えて、スプーンや小さい泡だて器などで30回以上(20~30秒)かき混ぜる

③1分程度でとろみが安定します

 

ポイント

(1)飲み物をかき混ぜながら、とろみ調整食品を加える。

とろみ調整食品は溶けやすくできているのですが、かき混ぜるタイミングが遅いと、ダマになってしまいます。
ダマがあると、ムセの原因になるので、注意が必要です。
必ず、コップの飲み物をスプーンや小さな泡だて器などで混ぜながら、とろみ調整食品を加えてください。

(かき混ぜるタイミングが遅く、ダマになってしまった図)

 

(2)とろみ調整食品はゆっくり入れすぎない。

とろみ調整食品は決まった量を一気に入れるようにして下さい。
「とろみ」のつき具合を見ながら、入れることはないようにしましょう。

その上で、ちょっと「つきすぎた…。」「薄かった…。」ということがあれば、
とろみ調整食品の追加をせずに、再調整方法を実践してみてください。

 

 

2.先にコップの中に『とろみ調整食品』を入れておく方法

 

動画でチェック

①乾いたコップにとろみ調整食品を入れる

②飲み物を勢いよく(ある程度の水流で)注いで、スプーンや小さい泡だて器などで30回以上(20~30秒)かき混ぜる

③1分間程度でとろみが安定します

 

ポイント

(1)乾いたコップを使う。

少しでも水気がついていると、とろみ調整食品が水を吸って、固まってしまいます。
固まってしまうと、それ以上に水を入れてもダマになってしまい、「とろみ」がしっかりとつきません。

 

(2)上記の動画のように、勢いよく(ある程度の水流で)飲み物を注ぐ。

飲み物を少しずつ入れてしまうと、粉が上手く混ざらずに、うまく溶けません。
ダマになってしまうことにも繋がります。

(NGな例)

 

(3)30回以上(20~30秒)はかき混ぜる

飲み物を勢いよく注ぐと、ある程度は溶けますが、必ず30回以上(20~30秒)はかき混ぜてください!
かき混ぜる量が足りないと、「とろみ」の程度にムラができてしまいます。
一定の「とろみ」にするためにも、しっかりとかき混ぜるようにして下さい。

 

 

飲み物による「とろみ」のつき方の違い

水やお茶などと違って、牛乳や濃厚流動食などは「とろみ」がつきにくいです。

ただし、「とろみ」がつかないというわけではありません。

「とろみ」が安定するまでに時間がかかるだけです。

基本的に、水やお茶以外はとろみがつきにくいと思ってください。「とろみ」がつきにくい飲み物には、『2度まぜ法』を使いましょう。

牛乳や濃厚流動食などの「とろみ」のつけ方

『2度まぜ』をしてください。2度まぜさえすれば、10分程度で安定した「とろみ」をつけることができます。

2度まぜの方法
  1. とろみ調整食品を飲料に加えて、30回以上かき混ぜる。
  2. 5~10分程度放置する。
  3. 全体的に勢いよく再度30回以上かき混ぜる。

 

詳しい方法は、下記の関連記事をご覧ください。

介護食とろみのつけ方|とろみがつきにくい牛乳やオレンジジュース編

 

さいごに

とろみ調整食品はきちんと使うと、飲み込みがしやすくなり、美味しく、安全に飲むことができます。

しかし、なんとなく使ってしまうと、適切な「とろみ」がついていないことがあります。

また、「とろみ」のつけすぎによる、むせ込みを起こしてしまうことがあります。

専門の医師・歯科医師・管理栄養士・言語聴覚士などにご相談の上、正しく使うようにして下さい。

 

(編集:高橋 イラスト:久保埜)

リピーターの方もご相談ください!

サンプル品のご依頼はこちらをクリックしてください!

-とろみ調整食品